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UCM 多機能小型道床整理車複数の機能が搭載された新しい小型道床整理車

UCMは、さまざまなカスタマイズオプションを持つ小型道床整理車です。お客様のご要望によってバラストスイーパーやスイーパー・検測複合機械として、またスイーパー機能を追加できる道床安定作業車として機械をカスタマイズし、良好な軌道状態を実現させることができます。

機械の中心となるメインユニットの例

検測システム

 仕上がり検測または単独の測定走行向けのトロリー型測定システムです。最高時速35キロで走行し、前後どちらにでも進みながら測定できます。接触式軌間測定システムも装備されています。その他のパラメーターは、全て非接触式測定システム(慣性計測装置/IMU)で測定します。

メインスイーパー

 余分なバラストを掃き出し、サイドコンベヤに乗せ、右側または左側の道床肩に運び出す装置です。ブラシには高さ調整機能が付いており、スイーパーホースの摩耗を低減できます。

スタビライザーユニット

 この装置は、タンピング作業直後にマクラギの横抵抗力の増加させることを主な目的としています。バラスト内の空隙を安定化させるために、水平振動発生装置(スタビライザーユニット)が水平振動を発生させ、レールとマクラギを通じて道床に振動を伝えます。振動周波数と垂直荷重は調節可能です。機械は脱線防止ガード区間も作業しながら通り抜けることができます。

サブユニットの例ファインスイーパー

 機械の後部に装備されており、マクラギ上部の余分なバラストを除去します。

レール締結装置用ブラシ

 UCMには、締結装置付近のバラストを除去する締結装置用回転ブラシを4つ取り付けることができます。支障物を避けるために、いずれも個々に上下調節できるタイプです。パスタ式ブラシまたはホース式ブラシをご用意しています。

バラストブラシ

 タンピング作業後、マクラギ上の余分なバラストがそれほど多くない区間で、メインスイーパーの代わりに使用することができます。3列のスイーパーホースで構成され、タンピング後にマクラギ上部のバラストを除去します。

その他の機能

セルフローダージャッキ

 UCMには、セルフローダージャッキを装備することができます。この装置で機械をトレーラー等に載せ、速やかに作業現場まで輸送できます。

収納

 後部デッキのドアの幅が広いため、ツールボックスのある車内への出入りも簡単です。ツールボックスは、機械のフロントオーバーハングの下にもうひとつ設置できます。また、ハンドタンパー収納ホルダーも機械のフロントとリア部分に取り付けられます。使用する作業装置によっては、予備の収納場所を確保することもできます。

08-1XSとの組み合わせ

 世界初のUCMは、2020年5月にマルタイ「08-1XS」シリーズの最新モデルと併せて京王電鉄株式会社に納入されました。 UCMのメインユニットは、測定用トロリー(慣性計測装置と接触式軌道間測定装置を搭載)です。サブユニットとして、バラストブラシ、締結装置用ブラシ、ファインスイーパーが装備されています。

 機械はオペレーター1人で運転することができます。オペレーターは機械前部の運転室で全ての作業装置を制御し、測定結果を観察します。軌道線形検測用総合システムとスイーパーを搭載するUCMは、マルタイでの作業後の仕上がり検測に、また単独の測定走行にも適しています。

マルタイでの作業の後に

 スイーパーでマクラギ上部とレール締結装置のバラストを除去し、軌道をきれいに整えます。

 測定用トロリーは、仕上がり検測システムの役目を果たします。これを使えばタンピング作業の仕上がり具合をリアルタイムで確認し、限界値を超える区間はマルタイやUCMに装備されているハンドタンパーで直ちに修正することができます。

 検測とバラスト除去作業は同時に行うことができます。IMUには最低測定速度の制限がないためです。

 データ記録ソフトEM-Suiteは、結果報告のレイアウトやデータ表示方法をカスタマイズできます。

単独の測定走行用に

 UCMを単独の測定走行に用いる場合、最高時速35キロでの測定が可能です。測定データはその後、08-1XSのALCに送信して処理することができます。

08-1XS

 08-1XSは断続作業走行方式のマクラギ1丁突き一般軌道マルタイ(レベリング・ライニング・タンピング)です。スプリットヘッド型タンピングユニットと4つのタンピングユニットで構成されています。いずれも別々に降下させることができるため、例えば支障物があってもユニットをロックして避けられます。4つのユニットは、それぞれ横方向に調節可能です。そのため、脱線防止ガード区間の作業でもタンピングツールを取り外す必要がなく、ガードレールのない区間では、できる限りレールに近い位置でタンピング作業を行います。このマルタイには、最新のSmartALCが搭載されています。

SmartALC

 SmartALCは、目標線形がわかっている場合にも不明な場合にも、曲線や緩和曲線でレベリング・ライニングシステムを自動ガイダンスする総合的ソリューションです。実際の軌道線形の測定とその後の計算、目標線形の最適化を行います。

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