毎週少なくとも2組の団体が当社のリンツ主力工場を訪れ、機械購入時の売買契約で定められている講習を受けます。受講者はほとんどがオペレーターと保守管理の担当者ですが、現場作業に必要な基礎知識を学ぼうという管理職の方も増えています。
2018年4月より、こうした講習会は新しいサービスセンターで開かれています。広々とした近代的な施設は最新の視聴覚設備が整い、短時間で効率的にトレーニングを受けることができます。
講習では、機械の構造、操作、保守について学びます。トレーニングセンターのクリスティアン・ヘルヴィルト所長は、次のように述べています。「それ以外にも、私たちは安全というテーマに重点を置いています。機械で作業を行う際、どんなことに気をつけるべきか、現場では何に注意すべきか、などです」
基礎理論のほかに、受講者は自動誘導コンピュータALC、プラッサー社制御システムP-IC、検測記録システムDRPいった個々のユニットについても学びます。
また、トレーニングセンター地階のシミュレーターで作業工程も体験できます。シミュレーターを使ったマルタイのフロントオペレーターとタンピングオペレーターの作業の訓練は、非常に効果的です。
プラッサー&トイラー社は製品出荷の際、詳しい製品データを併せて提供しています。これらの書類は、いずれも納入先の言語で書かれており、各国の法規制に適合しています。デジタル文書の利用により、数年前からこのサービスは一段と充実しました。
新しいサービスセンターには、もう一つの大きな部署、テクニカルサービスがあります。その主なサービス内容は、導入時の設置サポートと実用的なトレーニングです。いずれも現地で行われます。
テクニカルサービスの責任者クリスティアン・シュトローブルマイヤー氏は、次のように説明しています。「お客様が機械の運転室にお入りになる前に、正しく運転が開始されるように準備するのが私たちの仕事です。その後、実際の操作の仕方を詳しく説明します」
現地での実地訓練の内容は、受講者の知識レベルによって異なります。それでも、最終的には必ずどの作業チームもすぐに現場作業を始められる状態になります。また、ここでも安全を重視した訓練が行われます。
「機械で共同作業することにより、お客様に足りない部分がすぐにわかります。それを考慮した上でのサポートは、機械の活用による経済効果の向上につながります」(シュトローブルマイヤー氏)
当社のテクニカルサービスが提供するサービスは、移転前から、拡大・更新されていました。その内容は、オペレーターや保守作業員の派遣からメンテナンス契約、点検、オーバーホール、追加装備、アップグレードにいたるまで、多岐にわたります。
サービスは、現在もリモートサポートとオンサイトサポートが中心です。一方でリンツにいる機械担当者が電話やインターネットで対応し、もう一方で当社の技術スタッフが機械のある現場に出向き、サポートを直接提供しています。なお、技術スタッフがサポート時に得た情報は、常に当社製品の開発と改善につながるよう活用しています。